対談インタビュー
人をつなぐ〈縁〉と〈愛〉を大切に。未来への布石を打ち続ける薬局薬剤師
今回インタビューにお答えいただいたのは、帝王学の共同設計事業を展開している株式会社時空界のメンバー、片茉記子さん。元々は理学療法士だった片さんが他業種への転職に踏み切った理由や、モヤモヤしているけれども現状からの脱し方がわからない方に対する力強いメッセージなどをたっぷり伺ってまいりました。
編集者
りょうちゃん
まず始めに、現在の仕事内容について教えてください。
片さん
株式会社時空界という会社のメンバーとして、「社長の左腕」を派遣する仕事をメインでやっています。
編集者
クラミー
社長の左腕というと、具体的にどんなイメージでしょうか?
片さん
よく「右腕」という言葉は聞きますが、こちらは秘書のような動き方をイメージされる方が多いと思います。一方、私たちが言う「左腕」は、戦略部隊やブレーンのような役割を指しています。時空界には相談役と呼ばれるメンバーが3人いるのですが、それぞれを必要な方にお繋ぎしたりご紹介したりするのが私の仕事です。
編集者
りょうちゃん
会社のホームページも拝見させていただいたのですが、コミュニティの運営や勉強会をやられているんですよね。
片さん
はい。コミュニティは、経営者や個人事業主、起業準備中の方などを対象としています。一言で言えば、ビジネスマッチングコミュニティのような形ですね。毎週決まった時間にオンライン交流会を開いていて、ブレイクアウトルームの機能を利用し、参加者の方々が1対1で情報交換ができるような場を設けています。ご自身の事業のPRやイベントのアナウンスなどを自由に発信できるグループLINEも作り、各々のビジネスの発展に活かしていただいています。勉強会は、参加者の方々の悩みや課題に対して、一問一答形式で課題をクリアにする会となっています。対面とオンラインと無料開催しており、全国から多くの方が参加し、課題解決のヒントを持ち帰っていただいております。
編集者
クラミー
元々は理学療法士さんだったと伺っているのですが、理学療法士になろうと思ったキッカケは何だったんですか?
片さん
実は「自分がケガをしたことがキッカケで」とか「憧れがあって」といったわけではなかったんです。進路について考えている高校生の頃は、正直特段やりたいことがなくて。そんなときに受けた適性検査の結果に書かれていたのが、医療職だったんです。
編集者
りょうちゃん
なるほど。その医療職が、理学療法士だったのでしょうか?
片さん
看護師、栄養士、薬剤師…など、いくつか書かれている中で一番気になったのが理学療法士でした。元々身体を動かすことが好きで、学問的に面白そうだなと思いましたし、他の主だった医療職と比べるとあまり馴染みのない職業だったので、逆に惹かれました。何より国家資格を取れるのはやっぱり大きなメリットだと思ったので、理学療法士を目指して大学に進み、その後資格を取ったのが始まりです。
編集者
クラミー
その後は、しばらくの間理学療法士としてお仕事を?
片さん
そうですね。新卒から数えておよそ13年の間、今年の7月まで急性期の大きな病院でさまざまな患者さんのリハビリを担当していました。
編集者
りょうちゃん
現在は医療から離れたお仕事をされていますが、転職しようと思ったキッカケについても教えてください。
片さん
30歳手前くらいの話なのですが、自分は結婚もしていて、ある程度仕事にも慣れてきて、特別大きな不満はなかったんです。患者さん1人ひとりと向き合う理学療法士は本当に素晴らしい仕事だとも思っていました。ただ、大体の物事の要領を掴めたこの日常の延長のまま、自分の人生が終わっていくのは何か違うな、とも感じていたんです。
編集者
クラミー
漠然としたモヤモヤを抱えていたんですね。
片さん
はい。ぼんやりとした停滞を感じてはいるけれど、かといって現状からの脱け出し方もわからないし、言っても国家資格を持っているから現状のままでも安泰で、だからこそ医療業界以外という視点もその段階ではまだまったくありませんでした。ただその後、ネットワークビジネスと出会う機会があって、「こんな働き方や稼ぎ方があるんだ」と新しい世界を知りました。そこから様々な出会いの場へ足を運び、自己啓発を受けたり、自己投資をしたりと、自分探しに費やす時間が増えていきました。
編集者
りょうちゃん
医療業界にはいながらも、少しずつ視界を広げていかれたんですね。
片さん
そうですね。そして、今年の5月、先ほども少し話に出てきた、時空界が開催している丸の内勉強会で初めて時空界の代表とお話したのが転機になりました。
編集者
クラミー
どんなお話をされたんですか?
片さん
私は、「自分に合うものって何だろう」とずっと探し続けてきたのですが、「探しても見つからないよ、自分で生み出すものだよ」と代表に言われたんです。そこから改めて、自分の人生とより一層向き合い、「自分が本当にやりたいこと」について考えるようになり、今年の6月から仕事の断捨離を始めました。サイドビジネスを辞めて、病院も辞めて、何もなくなったタイミングで、逆に代表のほうから「一緒にお仕事しませんか?」とお声かけいただいたんです。そうしていまに至ります。
編集者
りょうちゃん
片さんは医療業界から医療業界外に転職されましたが、何か肌で感じる双方の違いのようなものはありますか?
片さん
病院によってルールはさまざまだと思うので一概には言えないのですが、私の場合、病院での仕事は基本的に上層から降りてきたものを言われた通りにこなしていく形でした。ただ、いまはまったく違くて。
編集者
クラミー
と、言いますと?
片さん
いまは関わっている物事の責任者として動いているので、何かをやるにしてもゼロイチで作り上げていったり、物事を円滑に進めるためにどうしたらいいのか策を練ったり、全体の動きを把握したりすることが求められます。こういった仕事の仕方は病院時代はまったくしていなかったので、今まで使っていなかった脳みそをフルで使っているな、と感じますね。
編集者
りょうちゃん
人の指示に基づいて動くか、主体的に動くか、の違いということですね。
編集者
クラミー
この媒体の読者には、かつての片さんのように、現状にどこか停滞を感じていて、何か新しいことを始めたいけれど勇気が出ずに踏みとどまっている医療人の方が多くいらっしゃいます。こういった方々に向けて、新しい世界に1歩踏み出した片さんだからこそ届けられるエールをぜひいただきたいです。
片さん
私の場合は、時空界の代表から言われた「いま決めないことは一生決められない」「いま変わるか、10年後に変わるか、どっちがいいのか」といった言葉が大きなエンジンになりました。
編集者
りょうちゃん
核心を突いてくるような、鋭いお言葉ですね…!
片さん
そうですね。「口では『変わりたい』『なんとかしたい』と言うけれど、じゃあそれっていつなの?」とストレートに問われたとき、私は「いまだな」と思ったんです。なので、自分の心に対する問いかけを意識してみると、きっと怖がらずに一歩を踏み出せるのではないかな、と。
編集者
クラミー
自分の本当の気持ちとしっかり向き合うことが大事なんですね。
片さん
はい。問いかけは、本当にシンプルでいいんです。代表からは「世界中の全員が『辞めてもいいし、やってもいい』と言ったら、どっちを選ぶ?」「世界中のすべてのものが10円だったら、どれを選ぶ?」といった質問もされました。「世界中の全員がそう言うんだったら私はこっち」「全部10円なら、私はこれがいい」と、自分の「好き」や「やりたい」を純化させることができるんです。選択に迷ったときは、自分自身に対してシンプルな質問を投げかけて、気持ちを少しずつ整理していくといいと思います。
編集者
りょうちゃん
新しい世界に一歩踏み出した後も、人生はもちろん続いていくものですよね。未知数の未来に対する不安はなかったですか?
片さん
もちろんすごくありました。私がかつて働いていた所は大きな病院だったので、「そこにいるだけで安定」といった感じだったんです。ただ、代表から「不安がない人生は現状維持だよ」と言われて。そのときの私は、10年後もいまのまま何も変わらない生活を送っているのは嫌だ、と、まさに現状維持に抗おうとしていたんです。
編集者
クラミー
なるほど。ならば、不安があるのはむしろ良いことだ、と?
片さん
はい。「先が見えないことなんて全部不安で当たり前だよ。不安で良いじゃん。むしろその不安をどんどん大きくしていこう」と代表に言われて、確かに先が見えないことって、言い換えればそれだけ可能性が詰まっているんだな、と。そんな風に視点を少し変えてみたら、身体に力が湧いてきたんです。
編集者
りょうちゃん
不安という感情をネガティブに捉えて、「不安ならこの道を選ばないほうがいいのかも」と躊躇してしまう方もいますが、いまの片さんのお言葉は、きっと多くの方に新たな判断材料を与えると思います。「不安だからこそ、突き進んでいいんだ」と。
編集者
クラミー
最後に、今後の目標や展望について教えてください。
片さん
私の人生を変えてくれたキッカケでもある時空界で、「100名の方の人生を変える」という目標を掲げています。時空界では、仕事を通じてたくさんの方々と関わります。目標を達成できるよう、まずは目の前の1日1日に全力を注ぐようにしています。
編集者
りょうちゃん
言葉の端々から、たくましいパワーが伝わってきます…!応援しています!
片さん
ありがとうございます!人に元気を与えられるような、「歩くパワースポット」を目指してます(笑)!
【インタビューに答えてくれたのは…】
片茉記子(かた まきこ)さん
34歳
相談業、会員制コミュニティ運営
元理学療法士
フリーランス