欧米では、ファシリティドッグの活躍の幅が広がっているのですが、日本では「静岡県立こども病院」「神奈川県立こども医療センター」「東京都立小児総合医療センター」「国立成育医療研究センター」のわずか4病院のみです。
いずれの病院も小児科領域の病院で、ファシリティドッグは、闘病する子ども達への支援が大きな仕事になります。
ファシリティドッグが寄り添うことにより、小児がんや重症度が高い病気を患う子どもたちが、治療を前向きに捉え、自尊心を保てるよう、子どもたちとその家族の生活の質の向上を目指します。
ポイントとなるのは、時々犬が病院を訪れて短い時間だけ触れ合うのではなく、同じ犬がいつもそこにいて多くの時間を繰り返し過ごせることです。
ファシリティドッグは、幼少期から国際基準に準じた専門のトレーニングを受けて育成されます。
その後、ハンドラーと呼ばれる臨床経験を持つ看護師とペアになり働きます。ファシリティドッグだけではなく、ハンドラーも必要な研修を受けて臨床現場に出ます。ハンドラーである看護師も、看護師としての経験と知見を活かすことで、ファシリティドッグの役割を最大限に活かすことができます。
ファシリティドッグの役割は、院内で患者さまと触れ合うだけではありません。手術室への付き添い、採血・点滴を受ける際に側で見守ること、リハビリ時に見守ること、看取りから家族へのケアまで幅広いです。チームの一員としてカンファレンスに参加することもあります。
ファシリティドッグの活動は、動物介在療法と呼ばれ、補助療法でありながらも立派な治療行為です。患者さまに合わせた治療目標の設定も行われます。
ファシリティドッグの導入は、日本でまだ始まったばかりですが、これからどんどん広がっていきそうですよね。
https://kcmc.kanagawa-pho.jp/support/facilitydog.html
https://nurse.mynavi.jp/conts/topics/006/
https://sokids.org/ja/what-we-do/hospital-facility-dogs/