対談インタビュー
患者1人ひとりに寄り添い、負担を軽減。再生医療の力を信じ続ける整形外科医
対談インタビュー
今回インタビューにお答えいただいたのは、自身も子育てをしながら、女性の健康をサポートする大橋かおりさん。MAX80kgからマイナス26kgのダイエットに成功した体験や、薬剤師としての専門知識を活かし、Instagramでの情報発信や、オンラインサロンでのダイエットコーチングをされています。そんな大橋さんに、自身のダイエット経験や、強みを活かした事業について、お伺いしてまいりました。
編集者
クラミー
まずは現在のお仕事内容を教えてください。
大橋さん
はい。今はオンラインサロンで、分子栄養学(※1)をベースに、WELLBE CHECK®︎(※2)を使って体の状態を可視化し、女性の体調のサポートをしています。私自身のダイエットに関する3つの大きな体験をもとに、何かできることはないかと考え、女性のダイエットのお手伝いを始めました。
編集者
りょうちゃん
ダイエットに関する3つの体験、というと?
大橋さん
一つは、自分自身が昔80kgあるデブだったという体験、二つ目は、結婚式の前に過度なダイエットをして不妊体質を作ったという体験、三つ目は、産後ダイエットの際に分子栄養学を取り入れて、小学5年生の頃の体重まで落とすことに成功した体験です。小学生の頃から太っていたので、小学5年生の頃の体重がいまの自分の適正体重で。
編集者
クラミー
とても80kgあったようには見えないです…!
大橋さん
幼い頃から、親に与えられたご飯とお菓子をたくさん食べて、すくすくと育ってきたんです(笑)。最初は体重と身長が比例して、140cm40kg、150cm50kg、160cm60kgみたいに増えていったのですが、そのうち身長の伸びが止まっても体重だけが増え続け…気づいたら80kgまで大きくなってしまって。その時に、ダイエットを始めました。
編集者
りょうちゃん
80kgあった頃は分子栄養学を取り入れる前かとおもいますが、一体どんなダイエットをされていたのでしょうか?
大橋さん
ダイエットをはじめた当初は10代だったので、ダイエット方法もテキトーでした。とりあえず食べないダイエットをして、肌がすごく荒れてしまったりとか。しかし、テキトーなダイエットでは頑張っても70kgぐらいまでしか減らなくて、仕事を始めてお金と自由が利くようになった頃に、ジムで運動をするようになったんです。週4で通って、1日3時間以上いるみたいな。
編集者
クラミー
まるでアスリートじゃないですか!
大橋さん
はい、かなり過度なダイエットでしたね。10kmくらいランニングして、ボクササイズ系のレッスンをして、筋トレ系のレッスンをやって…とやっていると、いつしか生理も止まってしまって。それが影響して、いざ結婚して「子供が欲しい」と思った時に、不妊治療から始めなければならなくなってしまったんです。
編集者
りょうちゃん
“過度に食べないダイエット”は身体に悪いイメージがありましたが、運動も悪影響があるのは意外でした。
大橋さん
栄養を気にしながらやる分には良いと思うのですが、当時も薬剤師だったとはいえど、ダイエットに関する知識はなかったんです。ろくに食べずに運動をして、運動中に低血糖になったりとか。今思えば、中性脂肪もコレステロールもかなり低くて、そりゃ女性ホルモン作れないな、と分かります。
編集者
クラミー
なるほど、だから生理にも影響が出てしまったのですね・・・。
編集者
りょうちゃん
そもそもダイエットを始められたキッカケは何だったのでしょうか?
大橋さん
ずっとデブなことがコンプレックスで、「ダイエットしなくちゃ!」という思いがあったんです。人がクスクス笑っていると、「私が太っているから笑われているんじゃないか?」と不安になって、表に出るのが苦手になってしまって。太っている時は常に自己肯定感がすごく低かったですね。
編集者
クラミー
コンプレックスのせいで、自分に自信が持てなくなってしまったのですね。
大橋さん
はい。やっぱり「痩せて綺麗になりたい!」と思って、ダイエットを始めました。
編集者
りょうちゃん
その時の気持ちが、オンラインサロンでヒアリングしたりカウンセリングしたりするときに活きてきそうですね!
大橋さん
私はよく“デブの気持ちはデブにしかわからない”と言っているのですが、本当にその通りだと思います。
編集者
クラミー
薬剤師としての知識もダイエットに役立つと思うのですが、薬剤師を目指されたきっかけもダイエットだったのでしょうか?
大橋さん
いえ、薬剤師を志したのは、熱い想いとか劇的なきっかけとかはなく、親に勧められたからなんです。「薬剤師って良いらしいよ、理系得意だしなってみたら?」みたいな(笑)。でも確かに、知識が美容に役立つことはめちゃくちゃありますね。
編集者
りょうちゃん
薬剤師になりたい方で、かつ、美容に興味ある方も多いと思います。例えばどんな面で役に立つのか教えていただけますか?
大橋さん
例えば、サプリメントのパッケージに書かれている成分を見るだけで効果が何か分かったり、医薬品と比較したりできるのがメリットだなと思います。「ビタミンCと一緒にビタミンB5も入っているのは、ビタミンCの吸収を高めるためなんだ!」みたいな知識を、美容への興味と一緒に深めることができるんです。また、医薬品の規格ではこのくらいの量だから、サプリもこのくらいの量を服用すれば良いよね、という飲み方も、成分を見るだけでお伝えすることができます。
編集者
クラミー
すごい!薬剤師さんの働く選択肢って、薬局や病院なのかなと思っていましたが、こういった活かし方もあるのですね!資格を持っている方の言葉なら、説得力が違います。
編集者
りょうちゃん
大橋さんが女性のサポート事業を始められたのは、いつ頃なのでしょうか?
大橋さん
元々は薬局で働いていて、3人目の育児休暇をとったときですね。次のステージはどうしようか、子供3人いて大変だから扶養範囲内で働こうか、と考えていた時に、コロナ禍になってしまったんです。
編集者
クラミー
なるほど…自粛期間では生活が大きく変わりましたよね。
大橋さん
はい。産後ダイエットをしようとしていたのですが、自粛期間でジムにもいけない状態で。そんな時に、初めてYouTubeのダイエット動画を見始めたんですよ。マッチョの男性がトレーニングを論理的に解説している動画で、生化学(※3)を学んでいた私には理解できたのですが、「これは女性向けじゃないな」と思って。それで、女性に棚卸ししたダイエット事業ができないかなと思ったのがきっかけでした。
編集者
りょうちゃん
事業の一歩目は、何をされたのですか?
大橋さん
最初はInstagramでした。たまたまインスタの集客で成功していた姉に勧められて。最初はストーリーを上げるのにもドキドキしていたのですが、徐々に見た目の統一感などに気をつけて投稿を整えていきながら、事業を打ち出していきました。
編集者
クラミー
その後、フォロワーの方からメッセージなどが来て今に繋がっているのでしょうか?
大橋さん
はい。自分の場合は、投稿がバズって売れたという感じではなく、口コミでフォロワーが徐々に増えていきました。お客様の知り合いにお申し込みいただいて、さらにその方の口コミで、というカタチで繋がっていきましたね。
編集者
りょうちゃん
いろいろな方のカウンセリングをする中で、難しいことも多いかと思うのですが、今から事業を始めようとしている方にアドバイスはありますか?
大橋さん
「まずやってみてほしい」ということですね。薬剤師さんって真面目な方が多いので、コツコツ積み上げてからしかできない方が多いと思うんです。「自信を持ってから…」と言っていてはいつまでも踏み出せないと思うので、とりあえずやってみてほしいですね。
編集者
クラミー
なるほど。大橋さんも、一歩目は迷わずに踏み出せましたか?
大橋さん
私自身、安全牌を取りたいタイプだったのですが、今回はたまたま姉が「うちの妹が無料カウンセリングやってるよ」と言っちゃったことで勝手に始まっちゃったんです(笑)。それで、申し込みが入ったから「カウンセリングしなきゃ!」「契約しなきゃ!」「お支払い方法はどうしよう!」、とやっていくうちにあれよあれよと進んでいきました。
編集者
りょうちゃん
逆にそうやってお尻を叩かれる状況が良かったのかもしれないですね(笑)。
大橋さん
はい。それがなかったらスタートも遅れてしまっていたと思います。起業って、志さえあれば、あとはやるかやらないかだと思うんです。もしもすぐに踏み出す自信がないのであれば、起業塾などに身を置いてみて一つひとつ不安を解消するのも良いですし。B to Bではなく、B with Bの気持ちで、起業家同士横の繋がりを増やしながら、一緒に方向性を定めていくのも良いのではないでしょうか。
編集者
クラミー
志に従って、まずは一歩踏み出してみることが大事ですね!
編集者
りょうちゃん
この事業をしていく中で、大橋さんが一番印象に残っている出来事はありますか?
大橋さん
不妊体質だったことや産後ダイエットを入口にしているため、お客さんにもママさんが多いのですが、一年に9件くらい妊娠のご報告をいただいて、とても嬉しかったです。2人目を望んではいるけれど、今はダイエットに力を入れるため妊娠は諦めています、みたいな方もいたのですが、自分のサポートがちゃんと女性のためになっているんだなと実感できた出来事でした。
編集者
クラミー
同じ女性で、お子さんもいらっしゃって、専門的な知識や資格も持たれている大橋さんだからこそ、ママさんたちにも信頼されるのでしょうね。
大橋さん
ありがとうございます。自分の経験をママさんに伝えられること、例えば、私の1人目の子どもが貧血気味で夜泣きが酷かったのですが、今では「貧血が夜泣きに繋がっているよ」などとアドバイスできるようになったことは大きいと思います。
編集者
りょうちゃん
子育てをしながら働くことに不安を感じるママさんもいると思います。働く先輩ママとして、やって良かったなと思うことがあれば教えてください。
大橋さん
3人目の育休の時に空いた時間を見つけて、分子栄養学などをYouTubeで学んでいたことが、良かったなと思います。薬局に役立つ勉強になるだけでなく、食育など育児にも役立ちました。何かを学びたいと思ったら、自分のためにも子供のためにもなることを見つけるのが一番だと思います。薬剤師の皆さんはきっと勉強が好きな方が多いと思うので。
編集者
クラミー
確かに薬剤師さんってコツコツ努力されるのが得意なイメージがあります!他にも、薬剤師に向いているな、と思う事業などはありますか?
大橋さん
起業してから思うことなのですが、カウンセリング業が向いていると思いました。薬剤師さんって他の研究者より、服薬指導など何かと喋る機会が多いので、ヒアリングが普通にできるんです。お客様や患者さんのちょっとした挙動から、感情を読み取れるのも薬剤師の強みだと思うので、活かすことができるなと思います。
編集者
りょうちゃん
なるほど、それも薬剤師さんの強みですね!では最後に、今から起業したいと思っている方にアドバイスをお願いします。
大橋さん
自分の経験が、一番の強みになると思います。些細なことでも、人って絶対何か一つ強みを持っていると思うんです。例えば、人に気を遣いがち、という方は、裏を返せば繊細に人の気持ちを読み取ることができる方だったり。そうやって、自分の強みを見つけていくことが大事なんじゃないかなと。
編集者
クラミー
まずは、自分の強みに気づくことが大切ですね。
大橋さん
そこから、自分のやりたいことと、“売り”になる柱を組み合わせていけば、ビジネスとして成り立つのだと思います。
編集者
りょうちゃん
確かに、「やりたい!」という思いだけでなく、ニーズとマッチすることも大切ですね。
大橋さん
はい。やりたいという気持ちだけで始めて、事業がいろいろなところに散らばっていってしまっている方も見たことがあるので。誰の、どんな、何のために、といった事業の軸を作っていくことが大切だと感じますね。
【インタビューに答えてくれたのは…】
大橋かおりさん
薬剤師、3男児の母。
自身も80kgからダイエットに成功した経験を活かし、ダイエットコーチングや、Instagramでの情報発信をしている。
Instagram:https://www.instagram.com/wellnesscoach_kaori
女性のサポート事業を起業後、3年間で延べ400名をサポート。
海外在住の日本人を中心にサポート。
レディガガ・ビヨンセの専属ネイリストMIHOさん、お笑い芸人のたむらけんじさん等、著名な方を多数サポート経験あり。
腸内フローラ解析士・未病栄養マスターコンサルタントなど資格保有し、現在では個人のサポートに加え、自身でも育成講座を開設。
その他、こども睡眠カウンセラー協会、婚活サロンなど、様々なところで栄養講師を担当している。
【注釈】
※1:分子栄養学・・・カロリー栄養学とは異なる栄養学の一分野であり、栄養素や食物が体内でどのように代謝され、細胞や分子レベルでどのような影響を及ぼすかを研究する学問です。
※2:WELLBE CHECK®︎・・・LINEで出来る無料ツール、生活習慣や今の課題を見える化出来るチェックツール。
(参照:https://www.wellbe-industry.com/wellbecheck)
※3:生化学・・・生体内および生物に関連する化学的プロセスを研究する学問。
(参照:American Chemistry for Life)